女の子の発達障害の特徴や対応に関する記事

女の子の発達障害の方がやっかい!?思春期までの特徴や対応

女の子の発達障害の方がやっかい!?思春期までの特徴や対応

女の子の発達障害児を育てる経験から知り得た情報をもとに、割合や幼児期~思春期までの女の子ならではの特徴やトラブル、親子がすれ違うことなく過ごすための親の対応についてご紹介します。発達障害があったからこその、母娘の強みもあるんです!

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女の子の発達障害は少数派!?特有のトラブルを見逃さずに発見して

女の子に発達障害がある場合、幼児期から小学校低学年からの軽視できない問題にプラスして、思春期の生理や異性との関わり方など体の変化による問題も起こります。

また一言に「発達障害」と言っても、何につまずくかは一人一人違いますので、女の子の発達障害は男の子よりも障害自体の発見やトラブルの発見が遅れがちなのも心配な点です。

多くの人が辛いと感じることをなんとも思わなかったり、逆に多くの人が何とも感じないことに度を過ぎて過敏に感じたりする発達障害。女の子特有の症状から見落とさずに気づいてあげることで、楽しく過ごしやすくなるように支えてあげましょう。

女の子の発達障害の割合は、男の子より少数派でやっかい

女の子の絵

X染色体の遺伝子異常によるレット症候群に関しては、X染色体を2本持つ女の子の方が高い確率で起こることが分かています。

ただし発達障害児のための療育施設や小学校の特別支援学級、特別支援学校の様子を一度でも見たことがある方はご存知だと思いますが、発達障害のある子供は男の子のほうが多いです。

文部科学省「通常の学級に在籍する発達障害の可能性のある特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果について」の専門家の見解によると、自閉症スペクトラムなどの発達障害の出現率は、男の子は女の子の3~4倍
発達障害の中でも特にわかりやすい特徴は、男の子に強く出る傾向があります。

  • 言葉によるコミュニケーションが非常に苦手
  • 人との関わりに興味がない
  • すぐに離席したり、どこかへ勝手に行ってしまうタイプの多動
  • 一つのことへの過剰なまでの関心(電車、アニメ、ゲーム等)
  • 他人への暴力や暴言 など

女の子の子の場合は言葉をしゃべり始めるのも早く、男の子と比べて小さい子への面倒見が良いなど、人間関係も一見良好に見えることが多いです。
また工作やお絵描き、字を書くことなど手先も器用で、就学後の学習に関連した能力が高い子も多くいます。

正確に把握されていない!女の子の発達障害の割合

女の子の場合は発達障害があったとしても、男の子と比べて大きなトラブルとならず、何でもそつなくこなしてしまう傾向があります。そのため実態や女の子たちの割合は正確に把握されていません。けれど隠れているからといって女の子の発達障害をめぐる問題が簡単なわけでは決してありません。女の子の発達障害の方がかえってやっかいで、深刻であるという専門家もいます。

親や先生が見落としがち!大人には分かりにくい女の子の発達障害の特徴

親や教育現場の先生でさえも見過ごしてしまうことが多いのが、女の子の発達障害です。
「気付かない程度ならいいのでは?」と思うかもしれませんが、気づかないのは大人や年下の子だけ。本人も辛い思いをするため、放置するわけにはいきません。

同級生は気づくけど、大人は気づきにくい言動の問題がある

あまり乱暴なことや危険なことをしない女の子ならではの特性に隠れて、発達障害があることに親さえも気が付かないことがあるのが女の子の発達障害。何の対処もされず、放置される期間が長くなってしまいがちなのが大きな特徴です。

そんな中、発達障害がある子供の特性に気付くのは、子供の同級生たち。特に女の子の集団では、お互いの性格や行動パターンを鋭く見抜きます。

発達障害をもつ女の子は女の子の集団の中で、「なんか変な子」というレッテルを貼られ、真っ先に仲間外れや嫌がらせのターゲットにされてしまいます。

こうした期間が長くなると、発達障害を抱える本人は非常に悩み苦しみ、本来の発達障害に加えて不登校や引きこもり、心身症や学業不振などの新たなトラブルをも抱えることになります。

友達関係のトラブルを親や先生など周囲の大人に伝えられない

一人で歩く小学生の女の子の後ろ姿

学習面で大きな問題がなく、就学後は通常学級に在籍しているものの実は発達障害を抱えている場合、かえって厄介になるケースがあります。まず一番心配なのは、友達関係です。

女の子同士、相手の性格や行動パターンを非常に的確に鋭く見抜き、小学校中学年から高学年になると相手の弱点や欠点にあえてつけこんでくるようなタイプの女の子達も現れます。

ところが子供にも自尊心がありますので、学校での友人トラブルを決して先生にも親にも伝えないことが多いのです。そうやって長引く友達関係のトラブルは、深く本人の心をむしばんでいきます。

集団から浮いた存在となり不登校になるなど、二次障害を起こしやすい

親にも先生にも気づかれないうちに、なんとなく集団から浮いた存在になってしまうと、発達障害のある女の子にとって毎日通う学校は非常に苦痛な場所となっていきます。
そのため登校を拒否したり、登校時間になると頭痛や腹痛などの不定愁訴を訴えたりする場合もあります。

親としては「学校で嫌がらせを受けているのではないか?」と疑ったりもしますが、発達障害のある子供の周囲の子供たちも、本人とどうかかわっていいのか分からず、結果的に本人が集団の中で浮いた存在になってしまっているケースもあります。

また不注意型のADHAなどの場合は、異常に落とし物や忘れ物が多い、整理整頓ができない、宿題などを常に忘れる、様々な支度が遅れる、常にワンテンポ遅れるなど、本人には悪気がなくても先生から「不真面目、だらしのない子」という目で見られる場合があり、その状況は高学年になるほど厳しくなっていきます。

摂食障害やオーバードーズに結びつきやすい

ストレスを抱えた女の子が走りやすいのが、食に関することです。日常のストレスを発散、解消するために、過食や過度の偏食に走ったりします。あるいは拒食に走ります。

女の子に多い摂食障害は、はじめは痩せてきれいになりたいという動機から始まりますが、体重コントロールそのものがストレス解消の手段となってしまい、過度の拒食に陥る場合もあります。
また発達障害を抱えている場合、何日も完全に絶食して引きこもるなど、極端な行動をとる場合もあります。

薬の過剰摂取(オーバードーズ)に厳重注意!

女の子の発達障害ではオーバードーズ走る子もおり、食事以上に注意が必要です。児童精神科医からお薬が処方されることもありますが、これは厳重に保護者が監督する必要があります。風邪薬や頭痛薬などの市販薬についてもしかりです。

【幼児期~低学年】女の子の発達障害に多い5つのトラブル

女の子の場合、親や周囲の人達が発達障害の可能性に気づくのは、幼児期から小学校低学年の時期が多いです。
早期に発見できることで、子供の心に無駄な傷をつけて自信を喪失させることが少なくなりますので、この時期の女の子の発達障害に多いトラブルの特徴を、より具体的に見ていきましょう。

困ったことがあると、大泣きしてかんしゃくを起こす

女の子の手

発達障害の有無に限らず、就学前後の女の子が自分の悩みやトラブルを親や先生に伝えるのが困難なことはよくあります。
ただ発達障害がある場合は、いやなことや困ったことがある時の傾向として、さらに顕著な特徴がたびたび現れます。

  • 暴れる
  • かんしゃくを起こす
  • 大泣きする

療育を受けるとトラブルの伝え方として、まずはかんしゃくや泣かないことから始め、次に「これがいやです」「これはしたくありません」と自分から「意思表示」できるようになる訓練をしていきます。これは大きな集団の中にいてはなかなか身に着けられないので、やはり療育などの小集団で練習を重ねることが必要になります。

同級生の集団に入ると仲間外れにされる

発達障害があることに親や教師がなかなか気付かなくても、子供と多くの時間を過ごす同級生たちはいち早く感づきます。幼児期の子供たちの集団では、「何かわがままで、付き合いにくい子」という扱いを受け、嫌がらせを受けたり仲間外れにされたりしてしまいます。

子供の様子に気が付いてあげられるのは親だけですので、ちょっとした異変を見逃さず、嫌がらせや仲間外れから子供を守りましょう。

パニックやかんしゃくを起こすと、自傷行為をしてしまう

「幼児期に自傷行為などない!」と思われがちですが、自閉症スペクトラム障害の場合はパニックやかんしゃくを起こすと、次のような自傷行為を行うことがあります。

  • 自分で自分の頭を殴る
  • 壁に頭を打ち付ける
  • 暴れて物に体を打ちつける
  • 髪の毛や眉毛などの体毛を抜く など

親の方も怒鳴ったり感情的になったりすると、子供は余計に興奮しますので、かんしゃくやパニックを起こしている時は距離を置いて、おさまるのをじっと待ちましょう。

幼稚園や学校に行きたがらない、不登園や不登校になる

自分の意志が伝えられない、不快なことも多い、友達からも嫌がらせや仲間外れをされるということが重なると、子供が幼稚園や小学校に行きたがらない状態になり、不登園や不登校になることもありますので、親は対応を心得ておきましょう。

本人が真剣に嫌がっているのなら単なるわがままととらえず、まずはじっくり子供と向き合って話を聞いてあげてください。その後本人が本当に苦しんでいることが分かった場合、無理に登園や登校をさせようとする必要はありません。

まずは園や学校、かかりつけの療育センターなどの専門医と相談し、本人が登園や登校をしやすい環境に整えるなどの対策を連携して行っていきましょう。

物への執着から万引きや友達の物を盗る

発達障害児は抽象的な思考が苦手で、いま目に飛び込んでくる視覚情報を頼りに生活をする傾向があります。
そのため今目の前にある魅力的な物、例えばお菓子やおもちゃ、文房具やゲーム機などに非常に強く執着することがあります。それは普通の子供より強いと思っておきましょう。

特に幼児期から低学年の頃の女の子は、常識的なルールより物への執着の方が強いです!そのため時には友達の物を隠したり盗ったり、お店から勝手に持ち出してくることもあります。

発達障害があるからとはいえ、責任能力のない子供が社会のルールに従わずに問題を起こした場合は、保護者である親に責任があります。諦めずに粘り強く、人の物やお店の物を勝手に盗ってはいけないという社会のルールを教えていきましょう。

【思春期】女の子の発達障害に多い5つのトラブル

高学年から中学入学頃になると女の子は初潮を向かえ、発達障害の特性にプラスして生理周期というホルモンバランスの変化が加わります。

思春期の女の子は発達障害の有無にかかわらず体と心の変化に戸惑い、その様子に親もショックを受けて泣くご家庭もありますが、一番戸惑っているのは発達障害を持つ女の子本人ですので、温かく受け止めて本人が前向きになれる方向に導いてあげましょう。

生理などの体の変化に強い不快感を抱く

桜の道を歩く思春期の女の子

月経による腹痛や体のだるさなどのつらい症状そのものに加え、初月経前後には乳房が大きくなるなどの身体の変化も起こります。
女の子の発達障害児の場合、体の成長に合わせて年齢相応の心がついてきているとは限りません!

自閉症スペクトラム障害やADHAの傾向がある女の子には、実年齢よりも3歳以上は精神年齢が下であると考えたほうが、適切な対応ができます。

まだ心が成長していないのに体だけ大人になってしまった本人の戸惑いや不安を、母親は愛情をもって受け止めましょう。

今はYouTubeなどで、生理用品のメーカー等が制作した生理のしくみについての解説動画も出ています。
生理をつらく暗いイメージで受け止めるのではなく、大人の女性への第一歩であるという明るく希望あるイメージに書き換えられるように導いてあげましょう。

女の子には汚部屋が多い!?片づけができない

汚部屋に反応する母親のイラスト

発達障害でも自閉症スペクトラム障害の場合、通常の子供より完璧な掃除や整理整頓ができるケースがありますが、不注意型のADHDですと生活に支障がきたすほど整理整頓が苦手な場合があります。

大人になってからいわゆる「汚部屋」で暮らすのは、女性の方が多いと言われることがありますが、これは特性ですので、叱りつけても効果はありません。

片付けが苦手な特性は治せないものの、完璧な整頓は目指さず、学校で使うものなど絶対になくしてはいけないものだけ特別の箱に入れて保存するなど、本人が困らない程度の整理整頓の習慣は工夫すれば身に着けることができます。

親や先生への過度な反発や甘えが見られる

発達障害があると心の成長はとてもゆっくりですが、中学入学くらいになると親や教師の言うことだけではなく、自分なりの考えを持とうとするようになります。
小学校までは基本的に学校と近所くらいしか行動範囲はありませんが、中学に入るとその範囲がぐんと広がります。

  • 学校に行くフリをして登校しない
  • 電車で勝手に遠くまで遊びに行く
  • 家出をする など

親としては戸惑いますが、親から距離を取り自立しようとしているのだと、捉えなおすことも大事です。
ただし、SNSなどを通じてできた人間関係に非常に無防備な考えでいる無知な子供の面も残っていますので、自由にさせ反発も受け止めながら、しっかり見守るという難しい務めを親が果たしていくことが重要です。

同性の友達への愛着が元でトラブルになる

生理がはじまる頃から女の子同士はお互いの絆を深めあい、友達同士だけの秘密や情報などを共有し、親や先生も知りえない、干渉できない世界を作ろうとします。そういう傾向は発達障害があっても同じです。
特に女の子の発達障害では、他人との距離の取り方が分からないことが多いので、大きなトラブルにも発展しがちです。

  • 執拗に悪態をつく
  • ストーカー行為をする など

友達に愛着を持つことは大人になるために大切なステップなのですが、女の子同士大変仲が良いということは、大喧嘩になる可能性も高いということ、親として心得ておく必要があります。

容姿に対するコンプレックスと摂食トラブルに苦しむ

発達障害の女の子の場合、他人から見た自分という視点があまり強くないので、学校などでは逆に服装や清潔感についての指導を受ける場合があります。

しかし、中には自分の体重や顔、スタイルにこだわる女の子もいますし、学校生活や日常生活のストレスから、極端な偏食やダイエットに走る女の子もいます。

思春期は健康的な食事をしっかり摂り、運動して体をつくる時期です。小学生や中学生の無謀なダイエットの怖さは、発達障害の女の子にも十分に伝えていく必要があります。

幼児期の女の子には環境を整えて寄り添って!親がしたい6つの対応

幼稚園や保育園などの集団生活に参加する幼児期は、わが子の特性に気が付くことが多い時期です。
発達障害児の育児でもっとも大切なことは、「早い時期に適切な対応をする」ことに尽きますが、発見が遅れがちな軽い発達障害のある女の子の場合、環境が変わることで問題点が見られなくなることもあり、周囲から進められても医療機関の受診を拒むご家庭もあります。将来を見据えて賢明な対応を心掛けましょう。

集団生活が上手くいかず疑わしい時は医療機関を受診する

幼稚園でも小学校でも、発達障害が疑われると医療機関の受診を勧められることが多くなっています。
医師にかかって診断名がつくことに抵抗を覚える人もいますが、医療機関は障害児という扱いを受けるために行く所ではなく、子供が生きやすくなるためのアドバイスをもらう機関。支援は一つでも多いほうがいいのです。

ただし、発達障害の専門家となる児童精神科医の受診は3~4ヶ月待ちという場合があります。受診を希望する場合は常に余裕をもって対処し、緊急性があると判断した場合は児童相談所に相談すると、検査などを早めに行うこともできます。

週1回~数回の療育をできるだけ早く開始する

療育とは、未就学で発達障害のある子供の課題を明らかにし、小集団で課題を一つずつクリアする訓練を受けることです。医療機関を受診した時だけでなく、幼稚園の先生から療育を勧められることもあります。

療育は就学への大切なステップとなり、入園前に療育を受けた子とそうでない子に明らかな差が出るケースが多いです。積極的に参加しましょう。

地域の福祉事務所から発行される通所受給者証を受けて、児童発達支援を行っている地域の事業所や、児童発達支援センターに週に1回~数回通います。

母親が一番の理解者となり母娘の絆を深める

幼児期は親子ともはじめてわが子の発達障害について知り、悩み苦しむ時期です。特に女の子は同性の友達とうまくお付き合いできないことに非常に苦しみ、途方に暮れます。

そんなわが子を見て親も苦しみますが、発達障害を抱えて苦しむまだ小さいわが子を守れるのは親だけです。友達ができないなら、親が親友になってあげましょう。

執筆・絵画・音楽・手芸などの自己表現の方法を身に着けさせる

女の子であれば他人とのコミュニケーションが苦手でも、手先が器用な子はたくさんいます。
文字を書く、文書を書く、絵を描く、裁縫や手芸、楽器を演奏するなど、本人が心から楽しめる自己表現方法を見つけましょう。

最近はアイロンビーズ、プラバン、レジンなど、簡単で本格的な作品が作れる手芸素材も豊富に出ていて親子で楽しめます。絵やイラストを描いたりするのも、画材、PCソフト、アプリもとても豊富にあります。

教育相談会にて最適な進路を選び、入学後は家庭と学校で連携する

小学校就学前に教育相談会に臨むと、地域の教育委員会がどこの就学先が最適か判定してくれます。
全ての地域で希望に叶う席が設けられているわけでないため、最終的には振り分けられて希望がかなわないこともありますが、まずは家庭内の方針を固めておくことが大切です。

どこが適切か入学前に家庭でも選んで!発達障害児の就学先

  • 普通学級
  • 特別支援学級
  • 特別支援学校

全ての地域で希望に叶う席が設けられているわけでないため、最終的には振り分けられて希望がかなわないこともありますが、まずは家庭内の方針を固めておくことが大切です。

普通学級に在籍しながら通う通級指導教室は、近年在籍校内に設置されることが多くなっています。一週間のうち、決められた日に通います。

発達障害があっても多少無理してでも普通学級に通わせたいと考える場合は、入学後に毎日の子供の様子をよく見守り続けることが大切!担任の先生や校長先生、副校長先生と常に密で円滑な関係を築き、こちらから子供に合う対応の情報を提供するなど、学校と家庭で子供に関する情報交換を行いながら見守ることがとても重要です。

友達関係は焦らず自然な流れに任せる

発達障害を抱える女の子が円満な人間関係を作っていくのは、就学先を決めるよりある意味大変かもしれません。しかし女の子にも色々なタイプがいます。近所、通学路が一緒、習い事先など、友達ができる場所は色々あります。

特別支援学級は男の子が多いですが、女の子の在籍も増えています。入学後に特別支援学級に移籍してくる子もいます。自然に友達ができる機会を待ちましょう。

思春期には生理や異性との関わり対応を忘れずに!8つの親の対応

思春期に発達障害の特性が加わると、発達障害の原因の一つに感覚のアンバランスにあるため、起きる課題やトラブルがより大変になります。

特に女の子の場合、初潮を迎えて大人の女性と変わらない身体となり、日々を生理周期の中で過ごすことになりますので、生理周期に発達障害という特性が加わることで、生理時の症状や月経前症候群(PMS)が、普通より重く強く出るケースが多いのです。

トラブルがなくなっても、医療機関とつながり続ける

発達障害があるのではないかと疑いを持った時に医療機関を受診することになりますが、専門医との定期的な診察は診断が出た後もずっと続けましょう。

トラブルなく学校生活が遅れている時期でも、発達障害がある場合いつトラブルが起こるか分かりません。定期受診を続けていたほうが、長期間待たずに対応してもらえて安心です。

児童精神科医はたくさんの発達障害児を診察していますので、成長の各段階で医療に関することだけではなく、思春期の諸問題、不登校、引きこもり、嫌がらせ、進学に関することまで、色々な相談に乗ってもらえます。親にとって大変心強く頼れる存在です。

生活リズムを整え、早寝早起きの朝型を維持できるようにサポートする

発達障害があると感覚のアンバランスさから、自律神経を失調しやすくなります。女の子の場合は中学生くらいになると急に背が伸びたり、生理が始まったりして低血圧や貧血も起こしやすくなります。

自律神経失調や低血圧で朝の起床が困難になるなど、登校にも差し支えるほどひどい症状がある場合は医師に相談しましょう。

特に中学以降は定型発達児でも夜型に傾きがち。不登校にならないために早寝早起きを習慣づけ、朝型を維持する努力が必要ですし、朝方は将来の受験、進学、就労などにおいて不可欠な生活習慣です。

異性との距離の取り方は本をプレゼントして教える

異性との関わり方などについては、必ず伝えなければなりません。デリケートな問題なのであまり詳しくは触れない、というのは、発達障害の女の子の場合は適切な対応ではありません。

ただ女の子の場合は発達障害によって理解が困難なためかなり具体的に明確に説明する必要があり、親子で話しづらい場合もあります。

そんな時はさりげなく本をプレゼントして、正しい知識を増やしてもらう方法がおすすめです。後でさりげなく感想を聞いたり親子で話し合ったりしながら、異性との関わり合いを伝えていきましょう。

アスピーガールの心と体を守る性のルール
「アスピーガールの心と体を守る性のルール」表紙

著者:デビ・ブラウン 訳:村山光子 吉野智子

東洋館出版社

1,800円 + 税

自身もアスペルガー症候群である著者が書いた本。当事者だからこそ分かる性にまつわる悩みや疑問を、発達障害がある女の子にも分かりやすく解説し、デリケートな悩みを一つ一つ優しく丁寧に解決していきます。

女の子の性の問題で一番大切なのは、危険から身を守ること。正しい知識が女の子の未来を守ります。

生理への対処は実際に手本を見せて丁寧に教える

特別支援学級や特別支援学校では将来の就労に備え、特に女の子に対して清潔感を保つことを意識して教育しています。
服装をはじめ、手や爪の手入れ、髪をきちんとまとめること、そして毎月の生理の適切な対処方法も、母親や女性教師を中心にして教えます。

発達障害があると知らないことを想像で補うのは無理なので、生理用品の使い方、処理の仕方に至るまで、本人の目の前でやって見せるなど、詳しく具体的に教える必要があります。

着替えや下着への配慮をルール化し、学校と家庭で連携して教える

発達障害があると女の子でも自分が他人からどう見られているのか、という視点が抜けがちになります。きちんと教えないと、異性の前で平気で着替えてしまう子もいます。

学校では女性の先生が、家では母親が「決められた場所でだけ着替える」というルールを徹底的に守らせましょう。

家や学校以外の新しい場所など、初めての場所ではその判断が自分でできないこともあるので、適切な場所を具体的に教えてあげる配慮も必要です。

本人なりのストレス解消法(マイルール)を認め、家庭内でリラックスさせる

発達障害がある場合、ストレスを溜めやすく疲れやすいという特徴がある子が多いです。
学校に関しても休まず登校するのが望ましいのですが、どうしても休みたくなるペースがある場合があります。

最近は土曜授業も月一でありますが、土曜日は休みだと思いこんでいる発達障害児は、本人なりの生活のリズムが崩れるため、こういったイレギュラーなスケジュールを非常に嫌う場合があります。
休んだほうが翌週の生活リズムが保てるというのであれば、休ませることも大切です。

登校は一つの例ですが、例えばスマホゲームばかりする、部屋に引きこもってゴロゴロするなど息抜きや休息に本人なりのマイルールが存在するのであれば、それを尊重するほうがうまくいきます。

不登校になっても責めず、医療機関と連携して支援する

生活習慣や本人の体質を改善することで防げる不登校は、親として生活リズムの改善から支援してあげる必要がありますが、「早く寝なさい」などと怒っても状況が悪化するだけです。

医療機関にも相談して食事の改善や睡眠導入剤の処方をしてもらうなど、子供を責めず親は味方になり、子供と一緒に生活改善に取り組んでいきましょう。

学業の悩み、友達関係のトラブルで本人が深刻に思い詰めている場合は、無理に学校に行かせる必要はありません。特に、先生の協力や理解が得られない場合は、行かせずに自宅で勉強したり、趣味に打ち込んだりして、本人に自分を取り戻す時間を十分に与えるように配慮しましょう。

本人が歩み出しやすい進路への支援を行う

近年は特別支援学級に在籍している中学生の進路が広がっています。今までは中学を卒業すると地域の特別支援学校高等部に就学することが多かったのですが、高等部でも特に就労に力を入れる就業技術科・職能開発科が登場しています。

これは入学と同時に様々な職場に出向いて職業訓練をする学校です。また、チャレンジスクールやエンカレッジスクールといった、もともとは不登校の生徒に高校進学の道を開くことでつくられた学校が、特別支援学級などに在籍する発達障害の子供にも門戸が開かれるようになりました。高卒資格が取れれば、大学進学も可能になります。

選択肢が増えつつありますが、就労を目指すにしても進学を目指すにしても、発達障害の子供に常に必要なのスモールステップです。少しずつ、色々なことを確かめながら進むのが発達障害の特性です。高校・大学進学でも就職でも、常に大人が丁寧に説明をし、本人が歩みだしやすいように配慮することが必要です。

女の子の発達障害ならではの思春期の強みだってある!

思春期は大変な時期、そして発達障害は難しい特性。これが重なるのですから大変な時期に間違いないのですが「発達障害を抱える女の子とその親は、発達障害を抱える当事者として悩んできた時間が長い分、悩むことに強く、トラブル対処も心得ている」とも言えます。ずっと順調にきた女の子よりも「悩み慣れている」と言えましょう。

思春期のずっと前から、ユニークな自分の個性を意識して見つめてきたキャリアがあるわけですから、その強みを生かし、思春期を親子で歩みたいものです。個性を見つめることこそ思春期の課題、そしてそれを先取りして生きてきたのが、発達障害を持つ子供とその親なのです。

女の子に発達障害があっても、親には明るい希望がある!

先行きを考えると、発達障害に思春期の問題が重なるとなると心配は尽きないでしょう。
けれど今まで発達障害を持つ我が子の子育てをしてきて、自分の人生でこれほど長い間、これほど真剣に悩み苦しみ、そしてなんとかしようと奮闘してきたことは他にあまりなかったはずです。

発達障害児育児はあなたの人生で築き上げた立派なキャリア。子供が思春期に入ったということは、すでに十数年この仕事をやってきたということです。

発達障害のある娘の個性を小さい時からずっと見つめてきたあなたは、他とは違った子育てがこれからも可能なはずです。これらも自信をもって親子共々前へ進んでいきましょう。

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